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シアリスとザルティアの相違点

ED治療薬には最も知れ渡っているバイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)、シアリス(タダラフィル)などがあります。その他にも早漏改善効果のあるダポキセチン、ED(勃起不全)・早漏症に効果的な医療用栄養補助剤の亜鉛やマカなど様々なお薬が出ています。なかでも効果持続時間が長いシアリスですが、シアリスの有効成分であるタダラフィルを用いた「ザルティア」というお薬があるのをご存知でしょうか?今回は同じ有効成分を持つシアリスとザルティアを比較し、相違点についてお話していきます。

シアリスとは

シアリスとはED治療薬「バイアグラ」、「レビトラ」に続いて開発された第三のED治療薬です。日本イーライリリー社によって製造開発され2007年に販売開始されました。現在では日本新薬に販売移管し販売されています。シアリスは既存のバイアグラ、レビトラとは若干異なる性能を持ちます。バイアグラ、レビトラは服用してから約3~8時間ほど効果が持続するお薬です。しかし、シアリスは効果持続時間が30~36時間と非常に長い時間効果があります。欧米では金曜日の夜に服用する事で日曜日の昼頃まで効果が持続する事から「ウィークエンドピル」という愛称で親しまれ、高い人気を誇っています。

シアリスの有効成分はタダラフィルという成分で、血管を拡張し陰茎海綿体への血流を改善することで勃起の発現を促す作用を持ちます。タダラフィルはED以外にも前立腺肥大症や肺動脈性高血圧症の治療薬にも使われることもあります。

ザルティアとは

ザルティアはシアリスと同じタダラフィルを有効成分としたお薬で、シアリスと同じ日本イーライリリー社によって開発された前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善するお薬です。前立腺は尿道を囲むように位置してます。そのため前立腺が肥大する事で尿道を圧迫し、排尿障害を引き起こしてしまいます。さらに尿が排出されないことで膀胱内に尿が溜まり過ぎて「過伸展膀胱」という膀胱の筋肉が伸びてしまう症状を引き起こします。それによって膀胱周りの血流障害を引き起こし症状がどんどん悪化していってしまいます。ザルティアを服用することで下部尿路の血管を拡張し血流を改善することが可能です。また、下部尿路の筋肉を緩める作用もあり、尿を排出しやすくする効果もあります。

シアリスとザルティアの相違点

シアリスとザルティアは開発された会社、有効成分ともに同じになりますがその違いは治療対象にあります。シアリスはED治療に対するお薬ですが、ザルティアは前立腺肥大症に伴う排尿障害を治療するお薬です。簡単に言うと用途が違うという事です。他にも用量や用法、錠の色などの相違点があります。

シアリスには5mg錠、10mg錠、20mg錠と3つの用量で販売されています。しかし、ザルティアは2.5mg錠、5mg錠とシアリスに比べて用量の少ないものしかありません。これはED治療を目的とした場合10mg錠、20mg錠を服用することがスタンダードであることに対し、前立腺肥大症治療の際は5mg錠の物を服用することがスタンダードであることが理由となっています。このように治療内容が変わることによって必要な用量が違う事があります。シアリスと同じ有効成分タダラフィルを用いたお薬にはアドシルカという物もあります。アドシルカは肺高血圧症治療薬となっていて、一日の極量が40mgまで服用することが基本となっています。治療対象によって一日の極量はそれぞれ定められていますので、服用の際には用法・用量を守って正しくお使いください。

シアリスとザルティアの副作用

シアリスとザルティアは有効成分が同じなので、副作用として出る症状も基本的には同じです。これは他のED治療薬にも言える事ではありますが、血管拡張作用がある為、顔の火照りや軽い頭痛、鼻詰まり等が一般的に報告されています。ただどれも発現率が高い訳ではないので安心して服用できます。また勿論ですが、永続的に続く副作用はなくお薬の効果が切れると自然と副作用も無くなります。それでも頭痛などが酷い場合にはロキソニン等の消炎鎮痛剤との併用も可能です。

インターネット通販にはご注意を

今までご紹介してきたシアリスとザルティアですが、最近ではインターネット通販で簡単に買えてしまいます。値段もかなり安価な物もあり、わざわざクリニックに出向く必要も無いので非常に便利だと思います。しかし、だからこそ注意が必要なのです。先の話だと便利に感じるかと思いますが、実際にインターネット通販(個人輸入・個人輸入代行)で出回っている物の約6割が偽物だと言われており、不純物が混ざっていたりそもそも成分が全く違っていたりと酷いのが現状です。そういった偽物を誤って服用した際に、深刻な健康被害を引き起こす可能性も十分にありますし、実際そういった被害に遭われている方も多数いらっしゃいます。なのでしっかりとしたクリニックで医師の問診を受け処方してもらう事が大切なのです。