近年では国内でもED(勃起不全)という言葉の認知度は高く、よく知られている疾患の一つになっています。一般的に男性器の不調から満足に性交為を行うことができない場合、EDであると判断されます。ファイザー社が世界で初めてED治療薬のバイアグラを開発し瞬く間に世界中で販売が開始されました。開発元であるファイザー社が日本国内で取得しているバイアグラの特許が2014年5月13日に満了したので、バイアグラジェネリックの販売が国内でも可能となりました。国内メーカーでは東和薬品からOD錠(口腔内崩壊錠)という水無しでも飲める錠剤、舌の上で溶かして服用するフィルムタイプのほか、10社以上から『シルデナフィル錠25mgVI「会社名」』『シルデナフィル錠50mgVI「会社名」』の販売名で製造されています。先発医薬品のファイザー社開発のバイアグラは青色で菱形ですが、日本国内で製造販売されたバイアグラジェネリックは様々な錠形、コーティングがされています。富士化学工業製薬会社が製造・販売しているバイアグラジェネリック『シルデナフィル「FCI」』についてお話します。
シルデナフィルとは
バイアグラの主成分であるシルデナフィルは元々、狭心症の薬剤として開発されていたのですが、勃起を補助する作用があることが判明し、改めて研究を進めた結果ED治療薬として誕生することになりました。それが現在の製薬会社ファイザーが製造、販売をしているバイアグラです。2014年にはバイアグラの特許が切れたことによりさまざまな製薬会社から効果・効能が同等の後発医薬品も販売されています。シルデナフィルはED治療薬バイアグラとして通常50mg錠を1回性行為の1時間前に服用します。海外では100mg錠が承認されていますが、日本では50mgまでの承認となっております。ファイザー社のバイアグラと同じくシルデナフィル「FCI」を服用すると1時間程で効果が現れてきますので、性行為の1時間程前の服用が効果的です。持続時間に関しては人によって個人差がありますが、4時間から6時間程です。シルデナフィルは非常に食事の影響を受けやすいお薬ですので空腹時の服用が推奨されます。とくに油分を多く含んだ食事をした際には可能な限り時間を空けてから服用するのが望ましいです。またアルコールの影響も受けやすいため服用時には注意が必要です。飲酒の量があまりに多すぎると体全体の感覚を鈍らせ、勃起させるための神経も麻痺してしまう可能性があります。
シルデナフィル「FCI」
シルデナフィル錠VI「FCI」は25mg錠と50mg錠の用量があります。シルデナフィル「FCI」は富士化学工業株式会社より、2014年10月から販売が開始された国産のバイアグラジェネリックです。シルデナフィル「FCI」の最大の特徴は、色や形状がバイアグラそっくりに製造されていることです。また色や形だけでなく、この富士化学工業の「FCI」のこだわりは添加物等も完全に同じものを使用しているところにあります。バイアグラの完全コピーといっても過言ではない評価を得ています。今までジェネリック医薬品に対する不安や、色や見た目の違いによりジェネリック医薬品に切り替えにくかった方は「FCI」であれば見た目も中身も全く同じなので安心して服用することができます。
シルデナフィル「FCI」の効果
シルデナフィル錠50mgVI「FCI」はバイアグラジェネリックです。なので服用効果はバイアグラと同等です。男性は性的刺激を受けた際、陰茎の中で環状グアノシン一リン酸(cGMP)という物質が増えます。これは血管を拡張させる物質で、cGMPが増えることにより血管が拡がりスポンジ状の組織、海綿体に血液が流れ込むことで陰茎が圧迫され勃起します。反対に性的興奮が落ち着くと、PDE5という酵素がcGMPを壊し、勃起が治まります。
EDの方は年齢や精神的な状況により、勃起を開始させるcGMPの量が減少してしまい、勃起を終わらせるPDE5が相対的に多くなり、陰茎に血液が流れ込まなくなり勃起がしづらい状況になっています。バイアグラジェネリックのシルデナフィル「FCI」は、勃起を終わらせるPDE5の働きを阻害し、勃起を開始させるcGMPの量を増やし勃起を促進します。シルデナフィル「FCI」はバイアグラと同様にPDE5阻害薬に分類されています。また、バイアグラを服用すると常に勃起したままになるのではないかと不安になる方もいるようですが、性的な刺激や興奮作用がなければ勃起はしません。精力増強、催淫効果等はなく、勃起の補助をしてくれる薬剤となっています。
シルデナフィル「FCI」の副作用
副作用に関してもファイザー社のバイアグラと同等になります。「顔のほてり」、「目の充血」、「頭痛」が主な症状としてあげられますが、市販後の使用成績調査において、バイアグラの副作用の発現はわずか5%ほどです。他にも光に過敏になり色が変わって見える、動悸などの例があげられますが、どれもわずかです。軽い症状でしたら効果の出始めだと思って問題ないでしょう。頭痛の場合、「ロキソニン」等の頭痛薬と併用することも可能です。もしも効果時間を過ぎても副作用が続く、または度を超えた副作用があるようでしたら医師にご相談ください。