アメリカの製薬メーカーのファイザー製薬が開発したED(勃起不全)治療薬とて知られているバイアグラ(Viagra)。バイアグラが世の中に流通し始めると、EDという症状が世の中に認知されていきました。先発医薬品のバイアグラの特許満了に伴って、世界各国の製薬メーカーがバイアグラ後発品として同じ有効成分のシルデナフィル(Sildenafil)を主成分とするED治療薬を販売するようになりました。後発品(ジェネリック医薬品)は先発医薬品と違い開発費、研究費が必要ない事から、安価での処方が可能になり、日本も含め世界各国でバイアグラのジェネリック医薬品が販売されました。今回はバイアグラのジェネリック医薬品のマンフォース(Manforce)について紹介します。
マンフォースとは
マンフォースはインドの製薬会社マンカインドファーマシー社が製造販売しています。インドは日本国内では、まだまだ発展途上国の印象がありますが、医薬品特許に関して独自の解釈がある為、様々な製薬会社があり世界的に有名なジェネリック医薬品大国です。マンフォースはバイアグラと同じシルデナフィルを有効成分とするED治療薬で、バイアグラと同等の効果を得ることが出来るうえ、ジェネリック医薬品で安価での購入が可能です。マンフォース(Manforce)のManは男性や人を表し、forceは力という意味があります。
作用機序
PDE-5(ホスホジエステラーゼ5型)阻害薬に分類されるマンフォースは、バイアグラと同じシルデナフィルを有効成分としているED治療薬で、勃起を抑制するPDE-5という酵素の活性化を抑制し、性的な刺激によってcGMP(環状グアノシン一リン酸)が働き血管を拡張作用を促進し、陰茎海綿体への血流の増加を促すことにより勃起が起こります。
マンフォースの効果
シルデナフィルを主成分とするED治療薬なので、服用後40分~1時間程度で効果が現れ始め、3~6時間程度持続します。6時間で効果が急に切れるのではなく、薬効成分が消失するに伴い効果もだんだんと落ちていきます。効果のピークは1~2時間で薬効成分が体内に残っている間、ずっと勃起の状態が続いているのではなく、性的な刺激があった場合にのみ勃起の状態になります。
副作用
他のED治療薬と同様にマンフォースにも血管拡張作用がある為、副作用も同様に頭痛や顔の火照り、鼻詰まり等の症状や、目の痛み、結膜炎、物が青く見えたりなどの視覚障害などが見受けられますが、これらの症状は薬が作用している事で起こりますが、重篤なものはほとんどありません。薬効成分の消失と共に副作用も落ち着いていきます。薬効成分の消失後も副作用の症状が続く場合は医師の診察を受けるようにしてください。他のED治療薬と同様に頭痛薬や胃腸薬との併用も可能です。
服用のタイミング
マンフォースは性行為の1時間前に服用するようにしてください。マンフォースに限らずED治療薬は食事の影響を受けやすいので、空腹時の服用を心掛け、食後の服用は食後最低1時間は空けるようにし、食前の服用も薬効成分が食事とまざらないようにする為に、食事の最低1時間前での服用を心掛けるようにしてください。ED治療薬は食事だけではなく、その日の体調や精神状態等にも影響を受け、効果が得られない事がありますので、最低でも5~6錠は服用するようにしてください。
服用ができない方
マンフォースの処方を受けることができない方は、血圧の数値に異常があり、医師によって血圧の管理がされていない方、シルデナフィルに対して過敏症での既往歴がある方、硝酸剤または一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビドなど)を服用中の方、脳出血・脳梗塞の既往歴が6ヵ月以内にある方は処方を受けることができません。こちらに記載しているもの以外にも禁忌薬や併用禁忌がある為、必ず服用の際は医師の診察を受けるようにしてください。
購入について
マンフォースに限らず、ED治療薬を医師の診察を受けずに服用することは大変危険です。インターネット通販などで簡単に購入する事が出来ますが、製薬メーカーの調査ではインターネットで流通しているED治療薬の約6割は偽物であることが判明しています。服用する際に医療知識がなければ個人での判断が難しい事象が多くある為、必ず専門の医療機関やクリニックで診察を受けるようにしてください。