ED(勃起不全)治療薬のレビトラ(バルデナフィル)はよく耳にしたり服用したことがあるという方もいらっしゃると思います。そのレビトラの改良版と言われているステンドラ(アバナフィル)が開発され、2001年に開発元の日本の田辺三菱製薬から開発・販売の権利をヴィヴス(Vivus)社に譲渡し2012年から販売開始しています。今回はそのステンドラのジェネリック医薬品の「ドラスマ」についてです。
ドラスマとは
ドラスマ(Drasuma)は第4のED治療薬と呼ばれているステンドラ(Stendra)のジェネリック医薬品で有効成分はアバナフィル(Avanafil)です。アバナフィルは非常に即効性のある薬剤で食事の影響を受けづらいのが特徴です。製造販売元はインドのラジャスタン州・ジャイプールに本拠地を置くスマート・メディサイエンス社(Smart mediscience Ltd.)で設立してまだ10年にも満たない新しい製薬メーカーです。スマート社はED治療薬やAGA(男性型脱毛症)治療薬などの薬剤全ての開発における過程で日本人が関わっているので、ただ安いだけではなくそれぞれ高い品質をもった製品を提供することを信条としています。
ドラスマの作用機序
ドラスマはバイアグラなどのED治療薬と同じPDE-5阻害薬に分類されており、性的刺激によってcGMP(環状グアノシン―リン酸)が働き陰茎付近の血管を弛緩させて血流を促すことにより血管拡張作用が起こり、陰茎周辺部が膨張して勃起に至ります。PDE-5阻害薬の働きはPDE-5が活性化してcGMPを分解してしまう状態を阻害します。この作用によってスムーズにcGMPが働くため血管拡張による勃起が促されます。
ドラスマの効果、服用方法
ドラスマの有効成分アバナフィルはステンドラのジェネリック医薬品なので、服用してから効果が出始めるのに15分ほどで発揮します。レビトラの改良版などと呼ばれている通り超即効型の薬剤になり、勃起の硬さではバイアグラなどに比べるとマイルドな硬さになるためしっかりとした硬さを出したい方にはバイアグラやバイアグラジェネリックの処方をお勧めします。ドラスマは1日1回水または白湯で服用するようにして、1日に1錠服用した後は必ず24時間以上空けてから次の薬剤を服用するようにしましょう。またED治療薬はその日の体調や個人差によって効果にムラが出やすい薬剤で、アバナフィルは食事の影響を受けにくいとされていますが最大限に効果を発揮したい場合は空腹時に服用する事が良いです。そして必ずED治療薬は5~6回以上は回数を重ねて効果判断することが大事です。
ED治療薬においての注意
よくED治療薬を精力剤や興奮剤と誤った認識をされている方が多くいらっしゃいますが、バイアグラや他のED治療薬を服用しただけで勃起するということではありません。服用した上で性的刺激や性的興奮が加わることによってあくまでも勃起するのを補助する作用になります。また服用するとムラムラしてきたり敏感に性的に感じるような催淫剤のような作用もありませんので服用する前に医師の話や服用方法をよく理解しておきましょう。
ドラスマの副作用
副作用はステンドラと同様に頭痛や顔のほてり、動悸、鼻詰まり、目の充血などが挙げられますがどの症状も重篤なものではなく薬剤の効果が切れるとともに副作用も自然と消失していきますので、過度な心配はしなくても大丈夫です。もしも頭痛が気になる方はロキソニンなどの鎮痛剤を併用できるのでお勧めです。
ドラスマを服用できない方
医師の管理がなされていない血圧に異常が見られる方や白血病、多発性骨髄腫、網膜色素変性症の方、鎖状赤血球貧血などの血液細胞に疾患をお持ちの方、重い肝障害や腎障害をお持ちの方などこの他にも禁忌とされている疾患や併用できない薬剤が多くあるので、一度かかりつけの医師としっかり相談することをお勧めします。
最後に
現在日本の医療機関ではドラスマの処方を行っている所はありません。手に入れる方法はインターネット通信販売や個人輸入代行などの方法しかありません。しかしそういったネット通販の薬剤の約6割以上は偽造品が混入していたりと製薬メーカーの調査報告で分かっています。専門のクリニックや医療機関で医師の診察を受けていなく自身の判断だけで薬を購入し服用してしまうと、重篤な健康被害や身体を危険にさらしてしまう可能性があるためED治療薬を処方・購入をお考えの方はまずかかりつけの医療機関や専門のクリニックで必ず診察を受けて、ご自身の症状に合ったED治療薬を処方してもらうようにしましょう。