ED(勃起不全)治療薬には世界中で多く処方されているバイアグラ(シルデナフィル)や2番目に誕生したレビトラ(バルデナフィル)、長時間効果が持続するシアリス(タダラフィル)などがあります。他にも早漏症の治療に適したプリリジー(ダポキセチン)など男性特有のお悩みに特化した治療薬が世界中の製薬会社から出ています。
今回はEDと早漏症両方を治療していくお薬「タダポックス」についてお話していきます。タダポックスはED治療薬のシアリス(Ciaris)の有効成分タダラフィル(Tadalafil)と早漏治療薬プリリジー(Priligy)の有効成分ダポキセチン(Dapoxetine)の2種類の成分が含まれているジェネリック医薬品の合剤です。
タダポックスとは
タダポックス(Tadapox)はインドのグジャラート州のアーメダバードに本社を置く1995年に設立されたサンライズレメディーズ社(Sunrise Remedies Pvt. Ltd)から販売されているED治療と早漏症の2つを治療していくジェネリック医薬品です。サンライズレメディーズ社はタダポックスのようにEDと早漏の症状を同時に改善するジェネリック医薬品の開発に力をいれており、その他にも抗生物質薬、抗菌薬、鎮痛薬、睡眠薬などの医薬品の製造も行っていて幅広い分野のお薬を取り扱っています。性状は円形で黄色の錠剤でタダラフィルが20mg、ダポキセチンが60mgが配合されています。
タダポックスの作用機序と効果
作用機序や効果はシアリスとプリリジーと同じ
タダポックスの有効成分はタダラフィルとダポキセチンの2種類の成分が含まれています。タダラフィルにはPDE-5(ホスホジエステラーゼ5型)という酵素を阻害する働きがあります。PDE-5には血管を拡張させるcGMP(環状グアノシン―リン酸)を壊す作用があり、正常な勃起が起こるにはcGMPが不可欠なためPDE-5が活性化するとED(勃起不全)につながります。タダラフィルのPDE-5阻害作用により正常な勃起が促されます。一方のダポキセチンには脳内物質の一つであるセロトニンを増加させる働きがあります。セロトニンには興奮状態を沈めてくれる効果があり、射精に至るまでの時間の延長効果が期待できます。タダポックスには勃起維持と射精延長効果、促進効果を併せ持つお薬と言えます。
タダポックスの服用方法
性行為の1~2時間前に1回1錠を水または白湯で服用するようにしましょう。ED治療薬は食事の影響を受けてしまうので空腹時に服用することで効果を発揮します。どうしても食後の服用の場合は食後2時間ほど間を空けてから服用するようにしましょう。その日1錠服用したら次の服用は必ず24時間以上間隔を空けるようにしてください。タダポックスに含まれている早漏治療の有効成分ダポキセチンはアルコールとの相性が悪く、併用してしまうと副作用が強く出たり、強くアルコールがまわったような状態になってしまうのでタダポックスを服用する際は飲酒は控えるようにしましょう。
ED治療薬と早漏治療薬を併用すると効果的
ダポキセチンとバイアグラの併用はベター
タダポックスに含まれている早漏治療の有効成分ダポキセチンは効果発現までに1時間ほどかかり、ED治療の有効成分タダラフィルは効果発現までに1時間~2時間となっていますが、その日の食事や体調にも左右されるので2時間以上かかる場合も考えられます。そのためタダポックス服用後、ダポキセチンが効いていてもタダラフィルの効果が発揮されていない状態が続く可能性があります。せっかく服用したのに効果が出ない事には意味がありません。ED治療薬と早漏治療薬を服用する場合、2つを併用するのが効果的です。例えばバイアグラの有効成分シルデナフィルは服用してから30分~1時間ほど(ダポキセチンとほぼ同じタイミング)で効果発現するため、正しく服用すれば2つの治療薬の効果が同時にしっかりと発揮します。EDと早漏症でお悩みの方はダポキセチンとバイアグラとの併用がおすすめです。
タダポックスの処方について
現在、日本国内でのタダポックスの処方を扱っている医療機関はありません。入手方法は個人輸入代行やインターネット通販等での購入しか方法はありません。当然のことですが、ED治療薬は適切な成分が正しい分量含まれていなければ効果が発揮されません。個人輸入代行やインターネット通販等でED治療薬、早漏治療薬などを購入した場合、偽造品が含まれている場合があります。偽造品の割合は実に6割にも上ると言われており、偽造品を服用してしまうと薬が効かないだけでなく普段では起こりえないような強い副作用が出てきたり、場合によっては最悪の事態に繋がることも考えられます。ED治療薬、早漏治療薬の服用をご検討の際は、必ず専門のクリニックや医療機関で医師の診察を受けてから治療薬を処方してもらってから服用するようにしましょう。