現在、男性のED治療薬としてバイアグラ（シルデナフィル）、レビトラ（バルデナフィル）、シアリス（タダラフィル）などが世の中に広く処方・販売されています。そういった中で女性用のED治療薬の存在はご存知でしょうか？インターネットや口コミで「ラブグラ」という女性用バイアグラがあります。今回お話させていただくのはラブグラが出るきっかけとなる女性用ED治療薬の「ウーメラ」についてお話していこうと思います。
そもそもウーメラって？
ウーメラ（Womera）はインドのシラーバイオテクノロジーズ（Scilla Biotech）社が女性用バイアグラの先発医薬品として開発・製造販売しました。後にウーメラのジェネリック医薬品として出るラブグラ（Lovegra）がインドのアジャンタファーマ（Ajanta Pharma Ltd）社から製造販売しています。
現在、ウーメラは製造中止となっておりウーメラのジェネリック医薬品が様々な会社から製造販売しています。日本国内ではウーメラのジェネリック医薬品は未承認薬品となるため、個人輸入やインターネット通販での購入のみとなっています。
ウーメラによる作用機序と効果
作用機序はバイアグラ（シルデナフィル）と同じ
ウーメラはバイアグラ（Viagra）と同じ有効成分シルデナフィル（Sildenafil）が含まれています。シルデナフィルには血管拡張作用があり、服用することで体の血流を改善していきます。シルデナフィルはPDE-5（ホスホジエステラーゼ5型）阻害薬と呼ばれ、陰茎海綿体でPDE-5という酵素の働きを抑制し、陰茎周辺のNO（一酸化窒素）作動性神経に作用することで血管を拡張させて血流を促すことで勃起を維持します。
女性用バイアグラの働きと効果
ウーメラを服用することにより女性器周辺の血流を増加するため、膣内の分泌液が増加することで不感症や性交痛、絶頂不全などをを改善していくとされています。また女性は更年期によりホルモンバランスを崩し、精神的なストレスを受けやすくなるなどの原因から女性は分泌液の量が減少することがあるため期待できます。性的刺激を受けても膣内が潤わない場合には性的苦痛を感じたり不感症になります。ウーメラを服用することにより肉体的にも精神的にも性交時の快感や満足度が高まると考えられます。また、ウーメラを服用することでクリトリスが勃起し感度が上がるとの口コミサイトも見受けられますが、これについては実証されていないですし確証がありません。実際のところはよく分かりませんが、バイアグラの製造元であるファイザー社も女性が服用してそういった効果があることを否定しています。
そういった事から効果のほどについては実際に女性に服用して頂かないと何とも言うことができません。
ウーメラの服用方法・飲み方
飲み方はバイアグラと同じです
ウーメラの服用方法は男性用のバイアグラと同じで、性行為の1時間前に水または白湯で飲んでください。服用後30分～1時間程度で効果を発揮し、効果持続時間は4～6時間程持続します。
空腹時に服用するのがベストです
ウーメラを服用するタイミングは食前に飲んでいただくのが適しており、服用後に食事をする場合は脂ものの食事を避けてあっさりとしたものを食べるようにしましょう。もし食後に服用する場合は食事してから2～3時間後に食べ物が消化されてから飲むようにしてください。お腹いっぱい食べてしまうと成分が吸収されず、効果が発現しにくくなることがあります。またお酒も少量たしなむ程度であれば問題ありませんが、過剰にお酒を飲んでしまうと効果が表れなくなりますのでご注意ください。
ウーメラの副作用
ウーメラの副作用もバイアグラと同じ症状が出ることがあります。主な副作用として頭痛や顔の火照り、鼻詰まり、動悸やのどの渇きなどが挙げられますがシルデナフィルが体の中にしっかりと浸透している、効いている証拠です。ウーメラの用量はシルデナフィル100mg配合しているものしかない為、頭痛などの副作用が治まらない場合は頭痛薬などの鎮痛剤を併用して頂くのが良いでしょう。もし重篤な副作用が出た場合はかかりつけの医師にご相談ください。
男性がウーメラを服用したら
成分はバイアグラと同じシルデナフィルですので、シルデナフィルとして男女共に作用します。実際にウーメラを服用した男性の体験談を読んでみましたが、その方は頭痛と腹痛が起きてしまいそれどころではなかったと記載していました。しかしこれはにわかに信じがたいです。なぜなら男性用のバイアグラとウーメラは同じシルデナフィル100mg錠です。バイアグラ100mgは世界で一番処方実績がある薬剤で安全性や有効性が確立しています。男性がウーメラを服用するとバイアグラ100mg錠と同等の効果を発揮し、しっかりと勃起を補助してくれます。そのため医学的には男性が服用しても全く問題ありません。
処方・購入について
上記のほうでも触れましたが、現在ウーメラは製造中止しているためウーメラのジェネリック「ラブグラ」が個人輸入やインターネット通販等で手に入れることができます。ただ日本国内ではラブグラなどのジェネリック医薬品は未承認薬です。なのでそれを通販や個人輸入代行で購入すると約6割が偽物や粗悪品であり、偽物を飲んで健康被害にあった場合は全て個人責任となってしまいます。もしラブグラのような女性用バイアグラを処方してもらいたい場合は、女性用の専門クリニックもあるようですのでバイアグラやウーメラのジェネリック医薬品を服用する際は専門クリニックや病院で処方してもらうようにしましょう。
